ibasso DX150ファーストインプレッションと環境構築。

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ようやくiBasso DX150が到着したのでファーストインプレッションを書いておきたい。

3/28(水)夜に公式HPでPaypal支払いで発注、翌朝英語で住所再送してねとメールが来ていたので即返信。明日までに発送予定とメールが来ていたが、香港から出荷となったのは翌週月曜で、配送の仕分けミスで更に1日遅れて、届いたのは4/5(木)だった。たぶん到着まで一番長くかかったパターンかと思われる。

twitterを見ていると最速で発注の翌々日には届くようだし、注文手続き自体は非常にスムーズで、Paypalさえ利用できればハードルは高くない。上記のように英語でのやりとりが発生することもあるが、単純なやりとりなのでグーグル翻訳で十分通じる。個人輸入は初めてという方でも問題なく購入できると思う。
またiBassoの対応はレスポンスがめちゃくちゃ早く、下手すると国内のそこそこのメーカーよりも上である。海外メーカーはその辺りゆるいのではないかという印象は、もはや過去のものということだろう。

開封するとこんな感じ。
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このケースが、ビニールテープで厳重にグルグル巻きにされたダンボール箱の中に緩衝材で包まれた形で梱包されていた。

同梱物

  • 液晶保護フィルム(貼り付け済み)
  • 追加のガラスフィルム
  • フェイクレザー製の本体保護ケース
  • 充電用USBケーブル(USB-C)
  • 2.5mm端子エージングケーブル
  • SPDIFケーブル

以上。

フィルムは最初から貼られているのに気づかず、その上からガラスフィルムを貼ってしまったが、それでもきちんと反応するのでタッチ感度はよい。スワイプでもモタつきは小さく、音楽専用端末としては十分である。
ただしWebブラウザで検索結果をスクロールしようとすると、かなりもたつく。スマホのような使い方はハナから想定していないということだろう。

フェイクレザーの本体ケースは結構質感が良く、サイズもジャストなので当分はこれで良さそう。通知やWifi設定のために上からスワイプしようとすると少しひっかかる位置だが、まあ許容範囲。

ケーブルは3種付いており、布巻きで扱いやすい感じの充電USBケーブルと、エージング用のケーブル、それからSPDIFケーブル。
エージング用ケーブルは先が抵抗になっていて音を出さずにエージングができるようで、現時点で40時間くらい使用したところ確かに音が変わったと感じるので効果はあるようだ。
SPDIFケーブルはアンプ等に直結する際に使うもののようだが、説明書がないし据え置きと組み合わせて使う予定もないので詳しくは調べていない。

サイズと重量

これが結構想定外だったのだが、スペックや画像から想像する以上にデカくて重い。
縦横はほぼiPhone7と同サイズだが、厚みがiPhone3機分弱くらいあり、片手では握るのでギリギリという感じで、実重量以上に重さを感じる。操作は両手で持たないと落としてしまいそうである。

Yシャツの胸ポケットには入らず、スーツの内ポケットでギリ。また付属のケースが結構厚みがあり、ケース付きだとスーツの内ポケットには無理をしないと入らない。
ポータブル想定で入手するのであれば、持ち運びをどうするのかきちんと事前に検討したほうがよいと思う。iPhoneやwalkmanのエントリーモデルと比べると取り回しでは明らかに劣る。

バッテリー、その他

バッテリーは画面で残量パーセンテージを眺めているとどんどん減っていくような感じがするが、画面OFF状態で音楽再生するだけなら公称どおり10.5時間くらいはいける。アプリを複数立ち上げていたり、画面を付けっぱなしにしていると当然消耗は速くなる。画面は発色も良く解像度も高いのでそれなりにバッテリーを食う感じである。
SandiskのマイクロSDカードと相性が悪いというような話も聞くが、自分は下記のものを使っていて、特に不具合は今のところ生じていない。読み込みも早く快適に使用できている。

音質

現時点でエージング用ケーブルで40時間くらい、イヤフォンで10時間くらい再生している。
開封直後は正直iPhone直と同レベルの音という印象だったが、エージング用ケーブルで20時間ほど鳴らした頃からかなり変化があり、グッと音の強さと深みが感じられるようになった。
エージングというとどうもオーディオオカルトな感が出てしまうが、ここまで露骨に音が変わるとさすがに信じざるを得ない(笑) まあ、物理的に回路に電気を流し続ければ音が変わってもおかしくなかろうと思う。プラシーボと言われると否定する材料も特にないが、オーディオなんて徹頭徹尾自己満足の世界なので、俺が音が良くなったと感じられればそれでよい。

語彙が乏しいので上手く伝えられないのだが、音質は非常に素晴らしい。少なくともiPhoneのそれとは比較にならないので、自分のように音質面のステップアップを考えている人であれば躊躇いなくオススメできる。
再生アプリでどの程度音が変わるのかは試していないが、後述のようにiSyncrで再生回数を母艦のiTunesと同期でき、aiffを再生できることからPowerAmpを使っている。PowerAmpの場合、イコライザ調整なしだとやや曇った音に聴こえるため、高音と低音を少しだけ持ち上げるのが自分の好みに合うようだ。

音の傾向としては、解像度が高く、音源を上手く料理して聴かせてくれるというよりソースに忠実なモニター寄り。ウォームではなくクールな音という奴かな。空間はそこまで広くなく、半径1m半くらいのスペースに緻密に配置してあるという感じである。
今回DX150と合わせてこのバランスケーブル↓を購入した。

5,000円程度の安価なケーブルだが、明らかに違いがわかった。バランス接続だと左右の分離がよりくっきりと感じられる。最初バランスに変えたときは「あれっこんなものかな」と思ったが、しばらく聴いた後に元のケーブルに戻すと全然違うのでもう戻れなくなってしまった。
このあたりは本体と比べれば安い買い物なので、ケチらず資金投下していったほうが良い。

iTunesとの同期と設定

これまで自分が長い間DAP導入を躊躇っていた理由が、構築してきたiTunesライブラリを捨てたくないことだったのだが、結論から言うと杞憂だった。
Androidを初めて触る上での戸惑いがあり、またDX150がグーグルプレイストアを利用できないことから手探りで調べる必要はあったが、最終的には母艦iTunesと同期できる環境を構築できた。

DX150はグーグルプレイストア非対応であることから、アプリをインストールするためにはそのapkファイルを入手し、DX150の端末に送ってインストールする必要がある。
isyncrは無料だと同期できる曲数等に制限があるため、有料版の入手が必須なのだが、どこから購入できるのか探すのに苦労した。結論としては下記ページにあるリンクからPaypal決済でDLできる(ダウンロード用URLのメールを送ってくれる)。
iSyncr チュートリアル: USB | JRT Studio

あとは対応するプレイヤーアプリを使えばよい。
iSyncr製作元のJRT Studioが作っているRocketPlayerなら何も考えずにレートまで同期してくれるので最も使い勝手がよいが、aiff等に対応していないのがネック。mac系でもalacなら有料版RocketPlayerが対応しているのだが、俺の場合なんとなく無圧縮で曲を取り込んできたのがここに来て仇となってしまった。

流石に20,000曲以上あるライブラリをすべてalacに変換し直すのは骨なので、他に方法がないかと試していると、last.fm Scrobbleを使うことで他社製プレイヤーでも同期ができることがわかった。設定方法は下リンク先を参照。この中から現在はPowerAmpを利用している。
FAQ Play-counts | JRT Studio

この同期は再生回数だけの同期で、レーティングは更にiSyncrのウィジェットを使うことで可能になるようだ。
iSyncr の評価ウィジェットについての よくある質問 | JRT Studio
ただしこちらはまだ挙動を確認中。安定して動作することが確認できるまでは、iPhone側でレーティングを行う。

上がレーティング用、下がPowerAmpのウィジェット。後者は見た目も細かくカスタマイズできるのでよい。
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まとめ

まだ開封から数日だが、満足感は非常に高い。音質は期待通りで、iTunesとの同期もトラブルなく行えており、事前の期待がじゅうぶん満たされている。
twitterを見ると動作不良の症状が出ている方もいるようだが、自分の場合は幸い今のところ特に問題なく動作している。安定性には不安があったが、思ったよりもちゃんと動いてくれるというのが正直な感想である。
買って損なしと評価したい。

予想外に良かったのはもうひとつ、やはりAndroidは細かいカスタマイズに手が届くのが良いなと。タッチ感度やハードとソフトの統合性からスマホをiPhoneから乗り換えることは今後も当分ないだろうが、タブレットやDAPとしてはなかなかアリだなと思えた。