『十三機兵防衛圏』プレイ日記
以下ネタバレあり。
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デススト(これも良作だった)の次のプレイ作として、各所で高評価を得ている十三機兵防衛圏を選んだ。
即買するつもりだったけどフルプライスの中でも結構高めの価格設定で、妻の諫めに従って体験版から。なお体験版はゲーム序盤と全く内容同じでセーブデータも引き継げるのでとりあえずやってみて試してみればよいという親切設計である。
もう一つ迷っていたのはControl。PVの誘引力すんごいよねあれ。アクションはちょっとモサそうだけどストーリーだけでも気になる。元ネタがscpらしいというのもそそる。
初日
プロローグ途中まで進んだ。
進行は13人いる主人公の各エピソードの間に戦闘パートが挟まってくる体。
ストーリーパートは2Dアドベンチャーゲーム形式で、5頭身くらいのキャラを書き割りの空間の中で左右プラス奥行きに操作して進めていく。ここのところRDR2、mhw、隻狼、デスストと3Dオープンワールド的なAAAタイトルばっかりやってきたので物凄く新鮮な感覚を味わっている。フォトリアルなフィールドもいいけどこういう描き込まれた背景も味があってよい。なんかスーファミ円熟期の名作RPGの空気を感じた。
戦闘パートはいわゆるATBコマンド+タワーディフェンス形式。単純に画面のクオリティだけでいうとスマホゲーに毛が生えた程度だが、サクサクストレスなく進むのでとりあえずよい。ここでも見せ場はキャラのかけ合いのほうである。
ストーリーだが、雰囲気に馴染むのに開始10分くらいかかったものの、各キャラのプロローグはそれぞれ先が気になる作りでとてもよくできている。特に南奈津乃編がぐっときた。なんというか傑作ジュブナイルSFアニメ第一話の風格がある。というかキャラデザではノーマークだったのに、動いて喋ると可愛過ぎでしょなっちゃん……。あとブルマーはやはり廃止して良かったと思う。青少年には耐えられない。
時代として現段階では1944、1985、2026、2064の4つ。
キャラごとに出自を分けると
- 1944年 比治山
- 1985年 南、鷹宮、冬坂、緒方、網口
- 2024年 薬師寺、如月
- 2065年 鞍部(和泉)
- 別世界 関ヶ原
かな? タイムリープ組がいるので一部曖昧だが……。
二日目
プロローグ終了まで進んだのち南→鷹宮→鞍部を各1エピソードプレイ。固定キャラを一気に進めるのではなく、パーセンテージの低いキャラから順に万遍なく進めていく方針とする。戦闘難易度はとりあえずハード。よほどの不条理でない限りゲームでは苦しめられたい派です。よろしくお願いします。
南パート
未来に跳んで「見つかった!」というところから、舞台が咲良高校に戻っている。あれ、あのラストは無かったことになってる? という疑問が解けないまま学校で黒服に追われる羽目に。緒方くんはムッツリ。しかしこのブルマを見せられては同情の余地もあろうというものである。
ここで既にルート分岐しており、そのことがゲーム内でいつでも確認できる。メタ視点がシステムに組み込まれていて面白いのだが、もしかして更にエンディング前でも別ルートに移れる? フラグ管理どうなってるんだろう? 気になるがとりあえず先に進める。
鷹宮パート
親友の鷹宮が黒服の仲間……? という南パートの引きから鷹宮ルートへ。こっちはこっちで情報特務機構を名乗る謎の組織の謎のメガネから、南を含む咲良高校の数名が敷島重工の秘密兵器に関わっていると伝えられ、真相を知るために情報特務機構と協力関係に。この時点では冬坂や南は明らかにそういう背景はないように見えるのだが。
(なお「敷島重工」でググると鉄人28号に登場する企業とある。鉄人28号は一機で大日本帝国の劣勢を覆す能力をもつ機体、という設定。ここへのオマージュかな?)
東雲がストーリー初登場。彼女は情報特務機構に既に参加済み。
鞍部パート
こいつ怪獣トークばっかしてんなーからの羨まけしからん状況からの三浦との初対面。となるとこれはプロローグの前の時点か。南と鞍部はご近所。
三日目
冬坂パート
えっ、森村? 冬坂の夢の中、冬坂にそっくりの少女が和泉と沖野に森村と呼ばれている。これは2065?
薬師寺パート
郷登蓮也初登場。からの薬師寺に魔法の銃?で撃たれて即退場。
恋仲だった和泉……が記憶を失くした鞍部とは同棲中で満足気だが、鞍部は薬師寺を一クラスメイトとしか見ていない様子。切ない……。
クールビューティっぽいのに実のところ普通の女子高生でしかない薬師寺。
そして、騎兵に乗ったことによる脳へのダメージが記憶喪失の原因だと明かされる。
関ヶ原パート
森村と井田の会話により、地下のUFOがタイムマシンであることが判明する。
鷹宮パート
スケバンから探偵にクラスチェンジしたらポンコツのワトソンが付いてきた。旧校舎の女子トイレの謎。描写的には戦闘があったようだが……。そして「如月が2人いる」。これはもう一人がタイムトラベルしてきたほうっぽいが、とすると2024から?
四日目
如月パート 0%→12%
沢渡と緒方が幼馴染で、3人で壊滅した2025年にワープしてしまう。
如月パート 12%→25%
東雲と合流するが、意識がない。 2025年の壊滅をようやく実感する如月。如月、年齢相応に自分のことでいっぱいいっぱいで無神経気味だが、基本的には良い子である。
網口パート 14%→28%
如月が緒方と経験したくだりが、網口を相手に変奏される。こちらでは網口は如月の動画配信のフォロワーであり、また網口と如月が少なくとも中学からの同級生であること、また網口が高校デビューでイメチェン(しかも如月の影響で)していたことが明らかになる。
時系列的にここより前のはずのパートでは、如月と網口はあまり親しくなく、沢渡が網口に憧れているのに対し、理解できないとなっていたはず。とすると、ここは別の世界線だろうか。
また、壊滅した街で人々はどうなったかというと、怪獣に直接殺されたのではなく、怪獣出現とともに一斉に消えた、と網口が語る。主要キャラだけがそれに巻き込まれず残されているのは何故だろうか。そもそも主要キャラたち以外は実在していたのか?
……と考えていたら三浦と森村が現れ、網口が井田鉄也と名乗る。え、井田???
冬坂/森村、網口/井田と、こいつだと思ってたらあいつだった現象が2回続く。キャラグラフィックと声でそうだと思わせておいて別人、というゲームならではの手法である。
機兵を操縦する副作用としての記憶喪失と、タイムマシンによる時間移動(森村と井田の会話から推測すると別の世界線への移動?)により、なかなか容易には全体像が掴めない構造となっている。手がかりを得るたびに謎がその1.5倍くらい現れて次のエピソードへ、と引きが上手いので次へ次へと読み進めたくなる。
崩壊編
そろそろロックされたエピソードが増えてきたので崩壊編で戦闘も進めるか、とやってみると、こちらは最終戦が舞台なので、時系列としては追憶編のアドベンチャーパートがすべて終わったタイミング。13人の会話もそのため、既に知己の間柄になっていたり、またはここまで絡みが無かったことが分かったり、ここにもヒントが散りばめられていて聞き逃せない。
戦闘システムは連戦するとボーナスが獲得できるのだが、同じキャラを使い続けると次戦強制休場となる。そのため個性の違う13人から攻撃隊最大6人をどう選ぶかというのも悩みどころとなる。
機兵の副作用という設定が戦略上の制限としても機能していて感心する。