俺は自民党以外に入れた。

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ぼくは民進党に入れる(東浩紀)|ポリタス 参院選・都知事選 2016――何のために投票するのか
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私は「支持政党なし」党に投票します - 分裂勘違い君劇場の別館
こうして公共の場で議論や意思表明がされる社会であることは無条件に肯定したい。

個人的には、選挙区制では民進党に、比例区では共産党に投票した。
政治信条的には共産党に近いのだが、「戦争法」だとか「アベ」だとかのダサいキャンペーンは本当になんとかして欲しい。とにかく支持者がダサくて近寄りたくない感じになってるのはかなりマイナスで、今回加わった18、19歳の有権者はそのダサい感じだけで引いてしまっていると思う。スタイルだけはSEALDsの人らを参考にしたほうがずいぶんとマシになるのではなかろーか。質疑応答といった場面では誠実であったり、いいところもあるのだが。
というところで死票になりにくい比例区の票を投じるに至った。

選挙区で民進党に入れたのは純粋に反自民党票。
前にも書いたが(「押し付け憲法」と叫ぶことで、彼らは何を隠そうとしているのか?)、自民党の憲法草案は守旧派のキモいノスタルジア妄想としか思えないもので、こんなものを掲げ続けるかぎり、反対勢力がそこそこ酷かろうと自民に票を投じるつもりはない。何度でも強調するが、この憲法草案は論外である。

それから「支持政党なし」党の法案ごとに投票という方法論。そもそも「支持政党なし」支持者かどうか見分けられないのにどうすんのという点を除くと案外いいんじゃないかと思ってしまいそうになる。俺も以前は政策と実行者を分けて投票できればいいんじゃないかと思っていたことがあったが、少なくとも法案個別に賛成反対を投票するだけの方式では、トレードオフな案件の優先順位を決められない。

政治が有限な資源配分決定を担わざるを得ない以上、トータルでの政策セットという単位が被選挙最小単位となっていることは合理的だと考えられる。
望む政策セットがないのであれば、有望な政党なり候補者にそのセットを掲げるよう交渉していくか、または自らがそのセットを掲げて立つべき、というのが代議制民主主義を運営するコストである。
自ら立たず誰かにやってもらおうというのであれば、自分の希望が100%叶えられない文句をいうことは許されても、その状態に至った責任をすべて他人に押し付けることはできない。これらのコストを払うことなく望みを満たされようと願うのは、ただの怠惰である。

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だがこの悪循環の大元は、「投票用紙には、支持する人物の名前を書かねばならない」という思い込みから発生している。この思い込みを、「ろくでもない奴の中からよりマシなろくでなしを選ぶ」「当選しそうなろくでなしが嫌ならば、次点のろくでなしに投票する」と転換すれば、投票は随分と気楽なものとなる。

そしてまたこの「教え」は、昨今猖獗を極める「棄権するぐらいなら白票を」などと呼びかける輩が、いかに劣悪であるかもきっちりと指摘してくれている。

白票と棄権に何ら変わりはない。白票は集票所において無効票とカウントされ、「意志を表示しなかった票」として積み上げらるのみだ。それでも白票を呼びかける人々は、「投票率は上がる」と強弁する。だが厳密に言えば、投票率は「投票所に足を運んだ人」の集計(所謂「ターンアウト率」)だけでなく、有効投票数でも集計される(所謂「有効投票率」)。一票単位でシビアな戦いを繰り広げる候補者たちが気にするのは、この有効投票率だ。白票を呼びかける人たちが言う「候補者への影響」など、棄権と何ら変わりない。