俺が選ぶ同人音楽ベストアルバム10。

同人音楽を聴き始めて8年ほど、アルバムだいたい1,000枚くらい購入した俺がその中から特にお気に入りのベストアルバムを選ぶぜ企画。

こういうベスト10系の企画だとそれとなく10枚の中でバランスを取りたくなってしまうところだがそういう良心の声をガン無視してとにかく好きなやつ選んだ。
頒布開始から時間が経っているものもあり、なかなか入手しにくくなっているものもある(ちょっとググったら半分くらいが定価より高い中古価格になってた。絶対売らねえけど)。
同人音楽の中ではかなりクオリティの高い作品群だと思うし、これらが手に入りにくくなっているのはもったいないなと感じる。
生産数がもともと少ない上に入手ルートが細い同人音楽では、やはりピンと来たら買え、が鉄則。

ということで以下(順不同。順位付け? 無理)。


『Plastik World』(Alstoremeria Records、2009年12月)

代表曲:
Tr.1「God Know Will You To Love From True」
Tr.2「Plain Asia」
Tr.3「Wheel of Fortune」
Tr.4「Saigetsu」

まあアルレコは入るだろ(独断と偏見)。
同人音楽界、特にここ10年ほどそのド真ん中にあった東方アレンジ界隈で語らないわけにはいかないメガサークルAlstroemeria Records。nomicoの分かりやすいダーク歌姫系ボイスに動画職人の技がコラボして大ブームを巻き起こした「Bad Apple!!」が有名だが、中毒性なら「Plain Asia」のほうが頭一つ抜けていると思う。
つーかTr.1〜Tr.4のラッシュ感ヤバいだろこのアルバム。1000回くらい聴いてるわ。

Alstoremeria Recordsの他のアルバムだと『EXSERENSES』と迷ったが(Tr.1、2、4は共通だし)、やはりTr.3も含めての4曲でのパンチ力でこちらをチョイスした。
次点で『Lovelight』『Killed Dancehall』『Abandoned Dancehall』。
多いな。


『Where is Love』(Studio “Syrup Comfiture”、2010年8月)

代表曲:
Tr.4「KIZU KAKUSHI」
Tr.6「アモリタチテカミトミユ」

まあSSC入れて不満ある奴はいねーだろ(独断と偏見Ⅱ)。
至高の名作『Love=All』ばかりが話題に残りがちだが、こちらも劣らず超名盤。アルバム全体のクオリティがずば抜けてる上に代表曲2曲の破壊力が異常すぎて完全にリスナーをブチ殺しに来てる。

特に「アモリタチテカミトミユ」が酷い。
『キセキ☆インパルス』での結成以来、shibayan-やまざきさやか-3Lの黄金三角はいったいどれだけの中毒患者隔離塔を建立してきたのか想像もつかない。
特に歌詞が本気で狂ってる。

無もなかりし 有もなかりし
夜もなかりし 日もなかりし
空も界も天もなし
隙間に見た世界の種子

無もなかりし 有もなかりし
夜もなかりし 日もなかりし
離れずなる 陰陽はひとつ
獨神は身を隠しつ

最後に生まるる
たづたづしき心はまだ
柔なる繭玉
うつしみも知らぬまま今日今日と
咲くのは万代
今はただ漂うはぬばたま
その日が来たら
八雲立て八雲垣立てる郷ごみには

……なんなんだこれは……。
どうやったらこんな詩が思いつくというのだ……。

ラララで歌ってるほうがマシレベルの毒にも薬にもならねえ歌詞でアーティスト気取ってる連中(※主観です)は在野にこんなリリックライターがいるという事実を心に刻み込んで欲しい。
音楽に共感なんていらねーんだよ。


『Love=All』(Studio “Syrup Comfiture”、2011年3月)

代表曲:
Tr.2「Listen Up」
Tr.9「root-A/evenscence」
Tr.11「root-A/=ALL」

堂々の複数選出。
このアルバムはちょっと、他の同人CDとはちょっと格が違うんだよね……。どこかの批評サイトにも書いてあったが、アルバム全体を通してオーラめいたものを感じる。
まあSSCの、Syrufit氏の最高傑作と呼んでよい。
Tr.1〜3、Tr.9〜11が特に出色の出来で、ハード、ポップ、メロウと幅広い曲調をどれも一線級に作りこんできていて隙がない。
綾倉盟、3L、市松椿といったヴォーカル陣も同人音楽での作品数をこなして安定感が出てきた時期で、そういったこともアルバムの完成度を高めた一因となっている。
特に3L「Listen Up」がヤバい。確実に脳を溶かしにくる。この頃の3Lは直前のC79(コミックマーケット79、2012年12月29〜30日)で頒布された「月齢11.3のキャンドルマジック」(『ココロバイブレーション』)でも異常な歌唱力で患者を量産しまくっていて、ヴォーカリストとして完全に開花した時期だった。

このところ中古価格が高騰してきたようだが、同人ショップで意外にも普通に置いてあったりするので、見かけたら即購入でよいと思う。


『ココロバイブレーション』(shibayan records、2010年12月)

代表曲:
Tr.5「花のいろは」
Tr.6「月齢11.3のキャンドルマジック」

そりゃshibayanも入んだろ(独断と偏見Ⅲ)。
東方エレクトロ界のマエストロ、新譜出たらとりあえず買いで安定のshibayan recordsの6枚目のアルバム。前々作『キセキ☆インパルス』、前作『オトメキュート』あたりからかなりヤバイ匂いを出しまくっていたのだがこの6作目でそのヤバさが一気に広まっていたように記憶している。

他の曲も素晴らしいのだが、やはりTr.6「月齢11.3のキャンドルマジック」がちょっとおかしいというか……まぁルナティックの領域。
後半のヴォーカルラッシュの盛り上がりが凄まじすぎて言葉を失う。

このアルバムに限らず、shibayan recordsの楽曲は6分以上の長演奏の曲が多いが、構成の巧さによって中ダレすることがほとんどない。むしろ他アーティストの楽曲が短く物足りないと感じるようになる副作用すらある。


続きはまた次回。